『外貨同士の通貨ペアトレード』
FXを始めて間もないトレーダーは、基本的に外貨と円の取引であるクロス円トレードに固執しがちです。
私自身も、FXを始めて1年以内は外貨同士のトレードは一度も行いませんでした。
その理由としては、外貨同士の取引を少し難しく考えていた、レートが慣れない表示だから見難い、損益の仕組みがよくわからないからでした。
しかし、EUR/USD(ユーロ/ドル)を例にとっても、その流通量はUSD/JPYとは比べものにならないほどあり、ダントツの1位です。
その圧倒的な取引量を誇る通貨ペアを自分のトレードのオプションとして取り入れないのはとても勿体無いです。
私が外貨同士の通貨ペアを取引しようと思った時、色々情報を探してみましたが、なかなか良い情報が載っていませんでした。
なので、これから外貨同士の取引をしようと思っている方へ、EUR/USDを例にその仕組みを簡単に解説したいと思います。
まず、証拠金の方ですが、これはUSD/JPYを取引する時と同じ(レバレッジが同じであれば)と考えて良いです。
EUR/USDにおいても、取引単位は1万通貨(1万USD)です。
次にレートの見方ですが、例えば1.2500だとすると
1ユーロ=1.25ドルとなります。
この関係性がわからなくなった時は、EUR/JPYのレートをUSD/JPYのレートで割るとほとんど同じ数字になりますので、そちらで参考にすると良いかもしれません。
つまり、1ユーロを軸に何ドルかを表示しているのです。
続いて、損益の計算です。
例えば1.2500の時に買いエントリーをし、1.2510で決済したとします。(スプレット等は省略)
この場合、+10pipsの利益となります。では、この10pipsはいくらになるのかというと、その時のUSD/JPYのレートが適用されるのです。
仮にUSD/JPYが90円なら、900円の利益となります。
つまり、この10pipsとは10ドルの利益であり、10ドルを円に交換して損益になるのです。
ちなみに、EUR,USDの上昇下落は、ユーロ圏に好材料なら上昇、米国に好材料なら下落します。
これがUSD/JPYと逆相関になりやすい理由です。
今回のユーロ圏の信用不安等では、USD/JPYにおいては円が買われるので下落し、EUR/USDにおいては、ドルが買われた(ユーロが売られた)ので逆相関ではなくともに下落しました。
なので、一概に逆相関であるわけではありませんので注意が必要です。
ボラリティ(レートの動き)が大きい通貨としてGBP/JPYが投資家に好まれているようですが、EUR/USDも負けず劣らずレートが大きく動く場合があります。
しかも、GBPと違いEUR/USDは世界の2大通貨ですから情報量が多く、投資の参考になる指標等も沢山あります。
このFXの世界で生きていくなら、この外貨同士の通貨はぜひマスターしたい通貨ペアなのです。